【初心者向け】繰り上げ返済と投資はどっちが先?|金利と利回りで比べる考え方を解説

結論

繰り上げ返済と投資は、「ローンの金利」と「投資で見込める利回り」を比べるのが出発点です。ただし、投資の利回りは、約束されていません。

住宅ローンを借りたあと、「余ったお金は、繰り上げ返済に回すか、NISAで投資するか」と迷う人は多いです。この記事では、2,000万円・25年返済の例で、それぞれの効果を試算し、迷ったときの順番を整理します。

みみちゃんのひとこと

住宅ローンを組んだあとって、「早く返したい」気持ちと「増やしたい」気持ちがぶつかるよね(´;ω;`)
数字で見ながら、一緒に整理しよう!

ご注意:この記事の試算は、仮の条件による一般的な例です。投資には、損をするリスクがあり、元本は保証されません。金利、手数料、控除の条件は、契約内容や時期で変わります。特定の選択をすすめるものではなく、判断は、ご自身の責任で行ってください。情報は2026年10月30日時点です。

STEP1:繰り上げ返済とは?

繰り上げ返済は、毎月の返済とは別に、お金を前倒しで返すことです。返した分の元本にかかる、将来の利息が、なくなります。タイプは、2つあります。

期間短縮型

毎月の返済額はそのままで、完済までの期間が短くなる。利息の軽減効果は、大きめ。

返済額軽減型

返済期間はそのままで、毎月の返済額が減る。家計に余裕ができる。

手数料は、金融機関によって違います。たとえば、フラット35の繰り上げ返済手数料は無料で、最低金額は、窓口が100万円以上、ウェブが10万円以上です。申し込みは、返済日の1か月前までに必要です(リクルート「スゴい住宅ローン探し」、2024年9月公開)。

※ 手数料や最低金額は、借りている金融機関で、必ず確認してください。ネット銀行や、大手銀行では、条件が違います。

STEP2:繰り上げ返済の効果は?

仮の例で、効果を試算します。残高2,000万円、残り25年(元利均等)のローンに、300万円を、期間短縮型で繰り上げ返済した場合です。

ローン金利短縮される期間支払総額の減少実質の利益
1.0%約4年2か月約377万円約77万円
1.5%約4年5か月約422万円約122万円
3.0%約5年2か月約587万円約287万円

※ 筆者の試算です。「実質の利益」は、支払総額の減少額から、繰り上げ返済した300万円を引いた金額です。手数料、経過利息、住宅ローン控除の影響は、含めていません。

金利が高いほど、効果は大きくなります。つまり、繰り上げ返済は、ローンの金利と同じ利回りで運用する、元本が減らない方法とも言えます。

STEP3:投資なら、どうなる?

同じ300万円を、25年間、新NISAで投資した場合を、仮の年利で計算します(運用益は非課税の前提)。

繰り上げ返済金利1.0%約77万円金利1.5%約122万円金利3.0%約287万円投資(仮)年1.5%約135万円年3.0%約328万円年5.0%約716万円

300万円を25年間、使った場合の利益の目安(万円・仮の試算)

  • 年利1.5%なら、約135万円ローン金利1.5%の繰り上げ(約122万円)と、近い水準です。
  • 年利3.0%なら、約328万円ローン金利1.5%の繰り上げを、上回ります。
  • 年利0%なら、利益はゼロマイナスになる年も、あります。

ただし、投資の年利は、毎年この数字になるわけではありません。プラスの年も、マイナスの年もあります。しかも、繰り上げ返済は、確実に利息が減るのに対して、投資は損をする可能性があります。

※ 新NISAの制度は、年間投資枠が、つみたて投資枠120万円と、成長投資枠240万円(併用で年360万円)、非課税保有限度額が、総枠1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)、非課税期間は無期限です(J-FLEC資料、2026年5月作成)。年利は、筆者の仮の設定で、将来の成績を、約束するものではありません。

STEP4:ローン控除があると、どう変わる?

住宅ローン控除を使っている間は、年末のローン残高に応じて、所得税などが減ります(控除率は原則0.7%。条件や期間は、入居時期などで違います)。繰り上げ返済で、残高が減ると、控除の額も減るため、金利が低いときは、繰り上げ返済の効果が、小さくなる場合があります。

  • 金利が低く、控除を受けている間:無理に繰り上げ返済を急がなくても、いい場合があります。
  • 控除の期間が終わったあと:金利が、高めのローンなら、繰り上げ返済の効果が、出やすくなります。

※ 控除の条件は、入居時期や、住宅の種類で違います。最新の情報は、国土交通省や国税庁で確認してください。

STEP5:迷ったときの順番

どちらか一方ではなく、順番をつけると、迷いにくくなります。

  1. 生活防衛資金を、先に確保する。生活費の数か月分は、手元に残します。繰り上げ返済は、一度返すと、お金を戻せません。
  2. ローンの金利を、確認する。変動金利で、金利が上がりそうなら、繰り上げ返済の効果は、大きくなります。
  3. NISAの枠を、使うか考える。長期で、値下がりに耐えられるなら、つみたてなど、少額で始める方法があります。
  4. 余裕資金で、繰り上げ返済する。期間短縮型か、返済額軽減型かを、目的で選びます。

たとえば、「毎月の積立は、NISAで続けて、ボーナスの余りで、繰り上げ返済」のように、両方に分ける方法もあります。

みみちゃんのひとこと

私は、「全部どっちか」じゃなくていいと思うよ(*’ω’*)
手元のお金を、ちゃんと残したうえで、少しずつ両方やるのが、安心かな!

STEP6:向いている人の目安

繰り上げ返済が向きやすい人

ローン金利が高め。返済に不安がある。投資の値動きが、苦手。早くローンを終わらせたい。

投資が向きやすい人

ローン金利が低め。長期で続けられ、値下がりに耐えられる。手元資金に、余裕がある。

▶ローンの基本から住宅ローンの選び方を見る› ▶投資を始めるなら新NISAのはじめ方を見る›

よくある質問

結局、どっちが得ですか?

ローン金利と、投資の成績で、変わります。繰り上げ返済は、確実性があり、投資は、損をする可能性もあります。生活資金を残して、両方に分ける方法もあります。

繰り上げ返済は、どのタイミングがいいですか?

一般には、早いほど、利息の軽減効果が大きくなります。ただし、生活資金や、教育費などの予定を、考えて決めましょう。

繰り上げ返済で、手元のお金がなくなりませんか?

返したお金は、戻せません。手元に、生活費の数か月分と、急な出費の備えを、残してから、繰り上げましょう。

手数料は、かかりますか?

金融機関で違います。フラット35のように無料のところも、あります。借りている金融機関で、確認しましょう。

まとめ:お金の順番を決めて、選ぶ

  • 繰り上げ返済は、確実に利息が減る金利が高いほど、効果が大きくなります。
  • 投資は、増える可能性も、減る可能性もある利回りは、約束されていません。
  • ローン控除で、効果は変わる金利が低いときは、繰り上げを急がなくても、いい場合があります。
  • 順番は、手元資金が先生活防衛資金を残して、そのうえで、考えましょう。
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参考:リクルート「フラット35の利用者向け!繰り上げ返済の手順と注意点」/J-FLEC 新NISA資料(2026年5月)(2026年10月30日確認)

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