【初心者向け】起業のはじめ方|会社員が副業から小さく始める手順

結論

起業は、いきなり会社を辞めずに、副業から小さく試すのが、リスクを抑えやすい始め方です。

起業には、開業費用も手間もかかります。だからこそ、先に「会社のルール」「お金」「手続き」を確認してから動くことが大切です。この記事では、日本政策金融公庫の調査をもとに起業の現実を整理し、会社員が副業で始めるときの注意点と、税金・手続きの基本を、初心者向けに解説します。

ノブ
ノブの小言

僕は会社員ですが、個人の法人も持っています。
2年前くらいに、副業や不動産を始めるために設立しました。法人をつくると、経費計上ができたり、さまざまなメリットがあります。
なんだか、かっこいいですしね!笑

ご注意:この記事は、2026年10月時点で公表されている情報(日本政策金融公庫の調査、国税庁、厚生労働省、民間の解説)をもとにした一般的な内容です。起業や副業を勧めるものではなく、税金や法律の判断は、税務署や税理士など専門家に確認してください。

STEP1:起業には、3つのかたちがある

副業会社に勤めながら、小さく試すまずはここから個人事業主開業届を出して、自分で事業を行う手続きは届出が中心法人(会社)登記をして、会社をつくる本格的な事業向け

起業のかたち(小さく始める順)

  • 副業:会社員のまま、小さく試せる会社の本業を続けながら、空いた時間で収入を得る方法です。失敗しても、本業の収入が残ります。
  • 個人事業主:開業届を出して始める会社をつくらずに、個人で事業を行う方法です。手続きは、税務署への届出が中心です。
  • 法人:会社をつくって始める登記などの手続きが必要で、本格的に事業を広げたい人向けです。

初心者は、副業 → 個人事業主 → 法人と、規模を段階的に大きくする考え方が、続けやすいです。

STEP2:起業の現実を、数字で知る

日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」から、開業した人の実態を見てみましょう。

開業にかかったお金

開業費用(平均)975万円開業費用(中央値)600万円自己資金(平均)279万円

開業費用と自己資金(2025年度調査)

開業費用は、平均975万円、中央値600万円でした。自己資金は、平均279万円で、不足分は金融機関などからの借り入れで補う人が多い、という結果です。業種によって差が大きく、店舗を構える事業では高くなる傾向があります。

開業した人は、どんな人?

  • 平均年齢は、43.9歳調査を始めてから、最も高い年齢です。若いうちだけの挑戦ではありません。
  • 開業の直前は、会社員だった人が約7割正社員・正職員が72.1%(管理職41.1%+管理職以外31.0%)でした。
  • 開業の動機は、「自由に仕事がしたかった」が59.7%次いで「収入を増やしたかった」が44.9%、「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」が41.1%です(3つまでの複数回答)。

開業した後は、どうなる?

開業後の月商(現在)39.5%100万円未満44.2%100〜500万円未満16.3%500万円以上採算の状況67%黒字基調33%赤字基調

開業後の月商と採算状況(2025年度調査)

現在の月商は、100万円未満が39.5%、100〜500万円未満が44.2%でした。採算は、黒字基調が67.0%、赤字基調が33.0%です。つまり、3社に1社は赤字基調と読めます。

※ 出典:日本政策金融公庫「2025年度新規開業実態調査」。500万円以上の割合は、残りの割合から計算した数字です。この調査は、日本政策金融公庫の融資を受けた、開業後間もない企業を対象にしています。副業のような小さな始め方の実態とは、違いがある点に注意してください。

STEP3:会社員は、副業のルールを先に確認

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、会社は「原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当」とされています。ただし、会社員が副業を始める前に、次の点を確認しましょう。

  • 就業規則を確認する自分の会社の副業のルール(禁止か、許可制か、届出か)を、先に確認します。
  • 競業や秘密保持に注意する在職中は、業務上の秘密を守る義務や、競合する業務を行わない義務があります。
  • 労働時間は、通算される本業と副業で、会社が別でも、労働時間は通算して考えます。働きすぎにならないよう、健康管理も大切です。

※ 出典:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」。副業の可否は、会社の規程によって違います。

STEP4:お金と手続きの基本

副業の所得が20万円を超えたら、確定申告

副業の収入売上など−経費かかった費用=所 得20万円超で申告が必要

20万円の判定は「収入」ではなく「所得」

  • 20万円は「所得」で判定する副業の収入から経費を引いた金額が、20万円を超えると、原則として確定申告が必要です(会社が1社の場合)。
  • 住民税は、別に確認が必要所得税の確定申告が不要でも、住民税には申告が必要な場合があります。お住まいの自治体に確認してください。
  • 例外もある医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下でも、副業の所得を申告します。

※ 参考:All Aboutの解説。最終的な判断は、国税庁や税務署に確認してください。

開業届と、青色申告の期限

  • 開業届:事業の開始の年分の、確定申告期限まで国税庁では、新たに事業を始めた人に、届出書の提出が必要とされています。
  • 青色申告承認申請書:原則、その年の3月15日まで1月16日以後に開業した場合は、開業から2か月以内です。
  • 青色申告の特別控除は、最高65万円複式簿記で記帳し、e-Taxで申告する(または優良な電子帳簿を保存する)などの条件があります。55万円、10万円の区分もあります。

※ 出典:国税庁「No.2090 個人事業の開業届出」、国税庁パンフレット(令和6年4月)。副業が、事業にあたるかどうかなどは、税務署や税理士に確認してください。

STEP5:小さく始める進め方

  • ① 会社のルールを確認する就業規則で、副業の可否と、手続きを確認します。
  • ② 初期費用の少ない方法で試す最初から、大きなお金をかけません。使っていない物の販売など、小さく始められる方法から試します。
  • ③ 売上と経費を、毎月記録する後で確定申告をするためにも、記録は最初から残します。
  • ④ 続けるか、やめるかの基準を、先に決める「いつまでに、いくら稼げなかったらやめる」などの基準を、始める前に決めておきます。
  • ⑤ 収入が安定してから、次の段階へ副業の収入が続くようになってから、開業届や青色申告を検討します。
関連記事:不用品の販売は、初期費用の少ない、小さな副業のひとつです。不用品販売のはじめ方も参考にしてください。

始める前の注意点

  • 収入が増えるとは限らない調査でも、赤字基調の人が約3割います。収入は、保証されません。
  • 生活費の備えを、先に確保する収入が不安定になっても、暮らせるだけの貯蓄を、先に用意しておきましょう。
  • 借り入れは、慎重に開業時の借り入れは、返済の負担が続きます。まずは小さく始めるほうが、リスクを抑えられます。
  • 今の仕事で、収入を上げる道もある資格や昇給で収入を増やす方法は、ステップアップの記事で解説しています。

よくある質問

会社員でも、起業や副業はできますか?
会社の就業規則しだいです。国のガイドラインは、副業を原則認める方向ですが、会社によってルールは違います。先に、就業規則を確認してください。
副業の収入が20万円以下なら、何もしなくていいですか?
所得税の確定申告は、不要な場合があります。ただし、住民税の申告が必要な場合や、ほかの理由で確定申告をする場合は、申告が必要です。お住まいの自治体や税務署に確認してください。
開業届は、いつ出せばいいですか?
事業を始めた年分の確定申告期限までに、提出します。青色申告をするなら、青色申告承認申請書の期限も、あわせて確認してください。
起業に、いくらくらい必要ですか?
日本政策金融公庫の調査では、開業費用の平均は975万円、中央値は600万円でした。ただし、事業の種類や規模で大きく違います。副業なら、費用を抑えて始められる場合があります。

まとめ

起業は、「会社のルールを確認する」→「小さく試す」→「記録を残して、税金と手続きを整える」の順番で進めるのが基本です。いきなり大きな資金や、会社を辞めることを考えるより、副業で小さく試して、数字で判断しましょう。

まずは、自分の会社の就業規則で、副業のルールを確認してみてください。

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